【肩こり】
【そもそも首や肩のこりってなに?】
肩こりとは、症候名のひとつです。
いっしょに首もこることが多いので首こり、首肩こりという言い方をすることもあります。
カタカナでは「コリ」、漢字では「凝り」、また「肩が張る」という表現をすることもあります。
原発性肩こりと、症候性肩こりに分けられます。
原発性肩こりは主に僧帽筋という首から肩、背中につながる筋肉で起きます。このページでは説明がない場合は原則この原発性肩こりについての説明です。
症候性肩こりは、頸椎性、心因性、眼疾患、肩関節疾患、心肺疾患、歯や顎関節疾患、耳鼻科疾患に原因がある場合があります。
厚生労働省による国民生活基礎調査(2015年度)における有訴者率で男性の2位、女性の1位を占める症状です。
参考文献:Wikipedia
【なぜ肩がこるの?】
首や肩がこる主な原因は、主に不良姿勢や長時間の同じ姿勢の持続で発生します。
猫背が癖になってる人、側弯症やお年よりの加齢性の変化や骨粗しょう症による圧迫骨折で背中や腰が曲がっていると不良姿勢の原因になります。
デスクワーク、勉強、スマホ操作、パソコン、読書、ゲーム、編み物などの手芸など、うつむく姿勢でなにかしらのことを長時間していると、前述した首、肩、背中の筋肉に頭や腕の重さを支えるために持続的な負荷がかかり、筋緊張状態になります。
頭の重さは成人で体重の約10%といわれています。60kgの人で約6kgです。
腕の重さは約6%。60kgの人で3~4kgあります。
参考に、ボーリングの玉が13ポンドで5.8kgです。
一般的にボーリングでは体重の10%の重さのボーリングの玉を使用します。
それだけの重さが持続的に首や肩や背中にかかっているということです。
正しい姿勢にしていればその負荷は前後左右上下でバランスが取れるのでほとんど重さは感じません。しかし、猫背や顔を下に向ける姿勢といった不良姿勢では負荷が増加します。
首の角度が15度で頭の重さの約3倍、45度で4~5倍に負荷が倍増するといわれています。
ボーリングをしたことがある人ならわかると思いますが、ボーリングの玉をもし下を向いた首の角度と同じ角度で持って耐えられるかというと、相当鍛えていないとおそらく厳しいと思います。
つまりそれだけの負荷が持続的に首肩背中にかかっているということがわかります。
持続的に同じ姿勢にしていると筋肉の表面にある筋膜という組織が周囲の筋肉や脂肪などと癒着します。筋肉の柔軟性の低下も筋膜の癒着の原因になります。
その筋膜の癒着が「こり」です。
首、肩、背中に筋膜の癒着が起きると痛みや運動機能の低下、頭痛などの原因になります。
【肩こりはなぜ痛いの?】
筋肉を包んでいる筋膜が癒着していると固くなり、血液やリンパ液の循環不全を起こしやすくなります。
循環不全を起こすと老廃物が流れにくくなり(代謝不全)、組織への栄養や酸素の供給不足にもなります。
癒着して固くなった筋膜や、その周囲に溜まってしまったリンパ液などの水分が神経を刺激して痛みを引き起こすといわれています。
【肩がこると頭が痛いのはなぜ?】
肩こりが原因の頭痛は「緊張性頭痛」または「緊張型頭痛」といいます。
頭全体や後頚部(頭の後ろのほう)にベルトや鉢巻きでしめられているような、にぶい締め付け感や圧迫感のある頭痛が出現します。
片頭痛と間違えやすいですが、片頭痛はズキズキ脈打つような拍動性の頭痛で、緊張性頭痛は脈打つような頭痛ではないのが特徴です。
頭痛の程度は個人差があり、家事や仕事は問題なくできる程度の軽度から中程度の鈍痛の場合がほとんどですが、なかにはひどく痛み、生活に支障をきたす頭痛に悩まされる症状になる方もいます。
主な原因は毎日の不良姿勢やデスクワーク、スマホ操作などにより首や肩の筋膜が緊張(筋膜の癒着・コリ)することと、それに付随して頭の筋膜の緊張が起きて頭が締め付けられるためです。
長年の頭痛に悩まされて鎮痛薬でごまかし続けて過ごしている方が内科や整形外科や脳神経外科で診察を受け、レントゲンやMRI検査をしても頭痛の原因が判明せず投薬をうけているがなかなか良くならず、知り合いに当院の紹介を受けてご来院の相談を受けるようなことが少なからずあります。
その場合、当院ではまず少し時間をかけてヒアリングを行います。
ヒアリングでは、整形外科や脳神経外科での診断内容、内科や循環器系、脳神経系等の疾患の既往歴、現在と過去の仕事内容、趣味、生活習慣、ストレスを感じることなど症状に関連しそうなことを患者様が話せる範囲でお聞きします。
そのあと、実際に患部を目視と手の感覚で姿勢や骨格、筋肉の状態等を確認し、当院で改善できそうだと判断した場合、首肩頭の筋膜リリースと手技療法を行います。症状の範囲や体の状態によっては全身の施術を提案することもあります。
もちろん個人差はありますが、施術の結果劇的に痛みが改善することもあります。
その後定期的な施術でメンテナンスをご提案します。
※肩こりは健康保険外の施術になります。
【肩こりが悪化しつづけるとどうなる?】
根本的に筋膜の癒着や姿勢を改善しないと繰り返す肩こりや緊張性頭痛に悩まされる日々が続きます。
放置し過ぎて悪化するとストレートネックや頚椎椎間板ヘルニアなどになり、場合により手のしびれ、痛みなどの神経症状に悩まされることがあります。
肩こりや首の痛みに悩む方がうつのようになることがあります。
うつ病とは異なり、肩こりや首の痛みがよくなると解消します。
当院でもそういう患者様はよく拝見します。
初検時は暗く重い表情と口調ですが、首肩の痛みが改善するにつれて表情が明るくなります。別人のようにおしゃべりになる方もいらっしゃいます。
肩こりは悪化する前に早めに対処することをおすすめします。
【自分でできる改善方法は?】
まずは、手軽なところで
・適度に首や肩を回す体操
・ウォーキングなどで適度な運動と気分転換
・お風呂で肩までゆっくり浸かって温まる
ことからはじめましょう。
余裕があれば全身を動かすストレッチをしましょう。
5分ほど時間をとれればラジオ体操第1がおすすめです。
肩こりの予防は「肩こりになる原因を改善する」ことです。
例えば
・普段の姿勢を改善
・仕事や趣味、勉強などで長時間同じ姿勢を続けないように気を付ける
・うつむいてスマホを見すぎない
・ストレスをためない
・ウォーキングや適度な筋トレで運動不足の改善
・冬の寒気や夏のクーラーで首肩を冷やさないように気を付ける
これだけではなかなか改善しない場合は、次の項を参考にしてください。
とにかく早く楽になりたい
再発や予防方法も相談したい
私のおすすめは、肩こりに特化した施術を提供している接骨院や整体で施術を受けることです。
改善と再発予防、適切なストレッチの相談もしやすいです。
あるいは
・針灸専門治療院で針灸治療を受ける。
・整形外科で診察を受けて痛み止めの薬や筋弛緩薬などを処方してもらう。
・薬局で薬剤師に相談して、肩こりに効果のある葛根湯などの漢方薬やビタミン剤、鎮痛薬などを購入する。
という方法もあります。
ただしお気を付けください!
一時的な痛み止めで治った気にならないことが大切です。
永遠に痛み止めの薬を飲み続けることになりかねません。
「筋膜や姿勢の改善」をしていくことが重要です。
痛み止めを飲み続けると薬の副作用のリスクが上回り、消化器症状、薬物乱用頭痛、肝臓の機能障害、腎不全など重大な副作用が起こることがあります。
参考EPARK薬の窓口https://www.kusurinomadoguchi.com/column/articles/eyfed
もちろん本当につらいときは鎮痛剤で痛みをやわらげることも必要かと思います。しかし最終的には体のためには薬にばかり頼らず改善するのが一番良いです。
自分で考えてストレッチや筋トレ、姿勢の改善を試してみたり、インターネットで検索した内容を試してみたり、YouTubeやTikTokの動画を参考にしてみたけど効き目がない、最初は試してみたけど結局続かない・・・よくあることです。
〈結論〉
首肩こり改善を得意にしている専門家の施術を受けましょう。
東大宮かねこ接骨院では
「肩こり重点施術」をしています。
肩こりはケガではないので
健康保険対象外ですが、
適切な料金でご満足いただける
と思います。
ご来院予約・ご相談
お待ちしています。